いよいよメタルヒーローも後半戦。
レンストでいえば、これまでのヒーローたちがオーバーテクノロジーだとすれば、ジバン以降の作品はアーステクノロジー。いわゆる地球が中心のリアル路線になっていく。超能力だったり宇宙人だったりは登場頻度が少なくなった。
○機動刑事ジバン
この作品以降メタルヒーローの定義、雰囲気が変わっていく。
ジバンのデザインはギャバンのオマージュであるロボコップをオマージュ返ししたもの。
設定もロボコップそのもので、死んでしまった刑事がロボットになるというもの。
ストーリーはこれまでのものと比べると起伏がなくて少し物足りない。
でも敵をバッタバッタと抹殺していくジバンの姿はカッコいい。
主人公の挙動がロボットらしかったり(設定に忠実な動き)、新兵器を会得するお話は後のメタルヒーローの定番となっていく。
ちなみにこの作品にはこれまでの作品のBGMがやたら使われている。
レーザーブレードの曲がピンチの時に使われるのも、なんか変だ。
○特警ウィンスペクター
特警シリーズ第一弾。ジバンで提示されたリアル路線が一気に精錬された。
宇宙人が排除されて、人間の犯罪者が主な敵となった。
そのためストーリーも犯罪者をとらえたり、被害者を保護するのが目的のため、これまでの特撮ドラマやSFらしいストーリーから刑事ドラマのような物語となった。最も超能力者やサイボーグが相手の時は特撮らしい話にもなったが。
これまでと大きく話が変わったが、ヒーローものとしての本分は果たしている。
特に装着時間の延長を試みる話や、ギガストリーマーの話などはスポ魂ぽくて個人的には大好きだ。
○特急指令ソルブレイン
特警シリーズ第二弾。前作で敵の心を救えなかったと後悔する正木本部長が作り上げた組織。
そのためか人情話が多くなり、超能力者やサイボーグがあまり現れなくなった。
基本的に前作や過去作品のヒーローをぞんざいに扱うことが多い東映だが、今作の主人公はないのに、前作の主人公、ファイヤーがナイトファイヤーにパワーアップするなど、前作が破格の扱いとなっている(登場する前の前後回では散々な扱いだったが)。
正木さん目立ち過ぎというファンの意見をウィンスペクターの時は理解できなかったが、なるほど、確かに二作に渡って登場して最前線に指揮する時もあるし、目立って当然ですな。
あとはラスボスの高岡隆一だろう。こいつが暴れていたから、竜馬ことファイヤーがインターポール日本支部を置いてブレイバーたちと協力していた。ただ毎回紐にぶら下りながら登場するためどうしても迫力に欠けていた。むしろギャグだった。
ちなみにこの作品やたらと時限爆弾が登場するのだがきのせいだろうか。
○特捜エクシードラフト
特警シリーズ第三弾。前作や前前作の後の世の話であるが、正木さん以外これまでのキャラクターは登場しなかった。少し残念である。
これまでの違いはやはり後半の展開だろう。人の姿を借りた悪魔や天使が登場するのである。
その二つの勢力に人間が巻き込まれるのだが、これまでリアル路線を貫いてきたのにどうしてここで、変わってしまったのだろうか?
しかも最終回はほとんど地球が壊滅状態で始まっている。前二作と世界観が繋がっている以上、この展開はよろしくなかった。これまで特警シリーズ三作に登場した人たちの後日を考えると、あまりにも遠慮がない。
前半が面白かっただけに、正直あまり面白くなかった。
宇宙刑事以降のメタルヒーローは雑多なヒーロー像が作り出され続けました。
宇宙刑事と同じ宇宙からの使者の他、人造人間、忍者等々。
今の平成ライダーシリーズのような感じですね。
○巨獣特捜ジャスピオン
東映が円谷特撮は怪獣ありきで生きているというコンセプトから作られた作品。
等身大オンリーだった東映の大規模な巨大特撮が見れるという貴重な作品でもある。
「巨獣特捜」という御名は伊達ではなく、巨大感や見応えはかなりのもの。
前年に放映されたバイオマンでは等身大怪人は登場せず、巨大怪人ばかり登場していたが、おそらくはこの作品のプロトタイプだったのかもしれない。
ストーリーは単純明快、悪の権化であるサタンゴースを倒すために、地球にジャスピオンがやってくきたというもの。
キャラクターの方は味方側は大して特筆するものでもないが、悪の側にも親子の情などが垣間見えるようになったことには進歩が感じられる。
マッドギャランは父サタンゴースの後を継ぐ為日夜努力(悪行)を重ねているし、純粋悪とさえいえるサタンゴースも息子が殺された時には激昂していた。
敵が単なる悪ではなく知性ある存在というファクターは、メタルダー、ジライヤ、特警シリーズ、そして時を経た平成ライダーシリーズで大きく花開くこととなる
ちなみに今作のテレビでちらっとコンバトラーVが出ている。
○時空戦士スピルバン
初期のメタルヒーロー最後の作品と言ってもいいだろう。
まず良い点は、キャラクター、演出、特撮など。
主人公とヒロインの二人は敵組織ワーラー帝国に母星を滅ぼされた(実は語弊のある表現だが)遺児であり、地球を同じ悲劇に見舞われないよう守ると決心する。第1話の期待感も十分高まる。必殺技「レーザーインパルス」の際には滅ぼされた母星、両親のことを回想し
「俺の怒りは爆発寸前!」と叫び、一気にツインブレードを二振りする。こうやって書いてもシュールでわからないだろうが、実際演じる渡洋史氏の声も相まってかなりカッコいい。
ワーラー帝国も一風変わった組織で綺麗な「水」をエネルギーとして生きている。
メンバーも物腰の柔らかい優しそうな(ていうか実際優しい面しか見なかった気がする)オバサンである女王パンドラから、自分の子供二人を天秤にかけさせられ苦悩するスピルバンの父であるドクターバイオ、かませ犬デスゼロウ将軍など、個性がしっかりしている。
悪い点はストーリー展開。
ドクターバイオのキャラがストーリー作りしやすかったのか、彼や子供たちであるスピルバン、ヘレンに関するストーリーが多い割りに進展がないのでテンポが悪くなっている。また後半はコメディ展開が多くなり、最終回にいたっては「猿の惑星」だった…まあ割と好きだからいいか。
ちなみにスターウォーズのダースモールはツインブレードのパクリと言われてる。この意見には賛成する。ロボコップはギャバン、プレデターは副官ブーバのオマージュだし、逆輸入されてないと誰が否定できるだろうか。
○超人機メタルダー
前々回のレビューにあるからそっちを見てね。
○世界忍者戦ジライヤ
バブルがはじけたのか、前作や前前作と比べて低予算臭がする。
しかし、動きやすいスーツのおかげで、アクションはより磨きがかかっている。
ストーリーも格段に良くなっており、各国の忍者と競い闘い、認め合い友情を結ぶという、友情・努力・勝利をモットーとした少年漫画のようなお話作りとなっている。伏線の回収も見事だ。
キャラクターも前作と同じく大きく変わった。主人公は「さわやかお兄さん」系から「熱血少年」系へとシフトした。闘破を演じる筒井巧氏の演技もあってかなり好印象。劇中では口先だけの義理の妹と弟の面倒を見つつ、家事もしながら(料理も洗濯も家計簿もすべて闘破一人)、忍者としてパコを守っていた
かなりの苦労人。
敵陣営もより個性的になり、雑魚怪人と呼べるものは存在しない(メタルダーもそうだが)。
毒斎率いる妖魔一族や宇宙忍をのぞけば、劇中戦う多くの忍者たちは第三軍扱い、いわばライバルであり、のちに友情を結びと仲間となるものたちがほとんど(その多くは最初は毒斎に騙されてるパターンだが)。たとえどちらが負けても、鍛えて強くなり再び刃を交える。だから一人ひとりのキャラクターは濃密になっている。
最終回の展開も必見だ。第一話では毒斎に相手にすらされなかった闘破が「磁光真空剣」なしの己の実力だけで毒斎と戦うのである。正直メタルヒーローの中でも屈指の最終回だろう。
総評として東映特撮、少年漫画の良さが詰まった隠れた名作と言っても過言ではない。
磁雷矢以外のチープすぎる忍者デザインや偏見ぽい世界観はこの際置いておこう。見て損はしません。Gガンダムが好きな人なら外れではないでしょう(ていうかパクられたか?)
○メタルヒーローシリーズ
東映が子供だけではく大人(言ってしまえばオタク)も対象に含め始めた作品群と言える。
今現在ギャバンからジバンにかけて見たが、当時の東映はこのシリーズに力を入れていたようだ。
例えばジャスピオンと同時期にやってたチェンジマンと比べても、ジャスピオンは当時の東映では珍しい巨大ロボの都市戦があるのに対し、チェンジはいつもの山の盆地で戦っている。
ストーリーの方も比較的荒は少なめで、1話1話の前後のつながりも密接になっている。戦隊は小学校低学年向けの安全牌として作られ、メタルヒーローは小学校高学年(SFオタ)向けで意欲的に作られていると言った感じか。平成ライダーも実はBLACKやRXではなく、この系列の遺伝子を受け継いでいると考えるとしっくりくる。
○宇宙刑事シリーズ
円盤、UFO、スターウォーズとかが流行っていた時代に登場した作品。
電子星獣ドル、レーザーブレード等にその影響がみられる。
中でもシャリバンは特にストーリーにもスターウォーズの影響が見られ、王道的だ。
・宇宙刑事ギャバン
初代宇宙刑事であり初代メタルヒーロー。
メタリックボディを輝かせ、レーザーブレードを振りかざ姿はメタルヒーローの代名詞となった(最も光る剣はスピルバンで終わったが)。
SFを意識した作りになり、設定や各種小物類、怪人等、当時の東映特撮の印象をガラッと変えた。
ストーリーはかなり渋く、事件の捜査中に行方不明となった父親を捜しながら、犯罪組織マクーを追い詰めていくというもの。父親とは物語の終盤再開するのだが、主人公一条寺烈役が大葉健二氏、父親役は千葉真一氏。なんと渋い。
他媒体では、ハンターキラーというライバル格の存在がやたら持ち上げられているのが印象的。
ちなみに裏設定で世界観がデカレンジャーと共通しており、宇宙警視総監という地位にまで出世している(ドギークルーガーとは友人になっている)。やっぱりミミーと結婚して逆玉にのったのか…。
・宇宙刑事シャリバン
二代目宇宙刑事。実は前作の終盤には主人公伊賀電が初登場し、最終回にギャバンの敵幹部を瞬殺しながら「宇宙刑事」として再登場した。
物語は非常に王道的で、自身がイガ星王家の血を引いていると知った伊賀電が、故郷を滅ぼした犯罪組織マドーを追い詰め、イガ星の再興を図るというものだ。
イガクリスタルの存在や伊賀獅子の剣などの設定も王道に拍車をかけている。
最終回はギャバンとのタッグで魔王サイコとサイコラーを同時に倒した(同時に倒さなければ死なない)。その後、新イガ星(予定)の惑星で伊賀電はイガクリスタル(これがないとイガ星にならないらしい)を使い復興作業に移るわけだが、イガ星人の血を引く地球の女子高生たち(なんと男がいない)も連れてきている。ハーレムでも作る気か伊賀さんは。
ちなみに
伊賀電役の渡洋史氏、大山小次郎役の鈴木正幸氏、プリンセス天功は、この後なんどもメタルヒーローシリーズ(ジバンまで)に再登場する。渡洋史氏はメタルヒーローで唯一主人公を二回やっている、鈴木氏はメタルヒーローシリーズに最多の登場率、プリンセス天功は戦隊シリーズにも登場すると覚えておこう。
・宇宙刑事シャイダー
三代目宇宙刑事。前前作が渋いSF、前作が王道だとすれば、こちらは怪奇性を推し出した作品と言える。なかでも「
不思議ソング」は作中何度も流れる劇中歌で不気味さと、驚異的な中毒性が存在する恐るべき曲である。
前作の魔王サイコ、今作のクビライも相当不気味だったが、クビライの孫の神官ポーがそれ以上に不気味。男なのに女役なのである。しかも劇中一番の悪役なのに最後は生き残ってるし…。この時期の東映はどうしてこんなに
オカマの敵役を出すんだ?
しかもクビライは大したことないというか、一万二千年前に宇宙刑事でもない単なる人間(戦士シャイダー)に胴体と首を切り離され、胴は封印されていた。戦士シャイダーどんだけ強いんだ。
また主人公を演じているのは円谷浩氏。円谷プロの御曹司である。演技力はあるし、イケメンなので問題はない。逆の事例として石ノ森先生の息子の小野寺丈氏はウルトラマンダイナに登場している(最近知って驚いた)。ダイナでは円谷浩氏と共演しているのも面白い。
ただ残念なことに、シャイダーよりもパートナーのアニーの方が人気になったのが玉にきず。
ちなみに前作までの宇宙刑事達は劇場版(一作目)と最終回後のスペシャルにしか登場しない。しかも劇場版のは絵(回想)だけ。
○人造人間キカイダー
石ノ森作品の代名詞の一つ。サイケデリックなデザインの主人公は有名。
今回は特撮作品の方を見ましたが第一印象は「やっぱりいつもの東映だあ」と言ったところ。
ただ、音楽が結構前衛的で印象深い。特に変身時の音楽は演出とあいまって癖になる。
あとはやっぱりハカイダーか。特撮界におけるライバルの元祖と言えるだろう。キカイダーを破壊するために生まれてきた存在であり、キカイダーに勝るポテンシャルを持っている。丸見えの脳みそは天王寺博士のモノが移植されており、これが理由にキカイダーはハカイダーを殺すことができない。
また人間時とハカイダー時で行動がなんか違う。ハカイダーになっているときはタイマンで戦って勝とうとするなど、典型的なライバルキャラなのだが、人間時は一気にキカイダーを殺そうとはせず、彼の仲間に近づき、徐々に彼の居場所を失くしていくなど、結構姑息。555の草加雅人はこれがオマージュ元なのかも。
○キカイダー01
ライダー以上に、前作の主人公が良く登場する作品(後半はほとんどいないが)
序盤はギルハカイダーなどダーク残党を追う話だが、シャドウという組織がわかってくると徐々にそちらにシフトしていく。今作に出てくるハカイダーはネームバリューが価値を失くすくらいのヘタレ共ばかりであり、あまり評判はよろしくない(怪人化する、合体する、ビジンダーに惚れるギルなど)。
また今作には前作におけるハカイダーにあたる、ビジンダーやワルダーが登場する(彼らの登場と同時にキカイダーは最終回まで出番がなくなる)。特にワルダーというキャラクターは非常に凝っている。漫画版やアニメ版ではどうか知らないが、本作ではキカイダーも01も徹頭徹尾「正義の人」であり、ハカイダーもキカイダーに対して敵意をむき出しの敵である。
しかしワルダーにはシャドウの依頼(01を破壊せよ)を果たすという目的こそあるものの、それ以外,
特に善悪に関してはまるで無垢である(子供に騙された時は特に)。特撮ヒーローとしてのキカイダーが省いてしまった「サイボーグとしての苦悩」という一番おいしい部分をこのキャラは受け継いでいる。まったく惜しいことをしたものだ。
○イナズマン
この作品のヒーローは身体能力を強化されたヒーローではなく、超能力を駆使して戦うヒーローである。相手の攻撃を跳ね返したり、大爆発したビルを元通りにしたり、異空間を作り出したりと、やりたい放題なのが最大の特徴。怪人のデザインが結構おもしろい。それだけ。なんというかあんまり話すことがないなあ
○イナズマンF
前作は仲間の組織が少年同盟というぐらいだけあっていっぱい人質要員がいたのだが、本作では主人公以外の味方がおっさんだけである。少年同盟は前作の終盤、ヒロインともどもフェードアウトして以来出ていない。そんな状況もあってかハードな話が多くなった。子供をさらう外人さん(実際は父親だったが)、子供を見捨てる親の話など容赦ない。
主人公の超能力もゼーバーという特殊装置を介して出すようになるが、ちょっとテンポが悪くなった。終盤は味方のおっさんこと荒井の妻子が捕まっている敵本拠地を爆破して終わりだった。
○超人機メタルダー
見た目の通り、キカイダーの遺伝子を受け継ぐメタルヒーロー。
主人公剣流星は出自こそ「鉄人28号」みたいだが、無知さといいキャラクターといいやはりキカイダーである。
今作では敵「ネロス帝国」の事情や物語に力が入っていて、序盤から中盤にかけてはほとんど、「ネロス帝国」に属する誇り高き戦士達の物語だった。八荒さんが仲間になるところまで来ると、いつもの東映特撮らしいありきたりな話に戻るが、それまではメタルダーも主人公とは言えないほど出番が少なく、もはや悪役ですらあった(ヘドグロスの回など)。最近までTF見てたから余計に。
後半はゴッドネロスの正体を暴きつつ、敵を捌いていくなど、ようやく剣流星にも主人公らしさが出てきた。終盤の展開的にも感情移入できて良かったのかもしれない。正直最終回は涙腺が熱くなった。最後まで敵陣中心の話であったら、絶対にそうはならなかっただろう。ライブマンみたいに路線変更で失敗してしまった例もあるが、自分はメタルダーの路線変更は良かったと思う。
あとトップガンダーはハカイダーがモチーフらしいけど、どう考えてもキャラ的にワルダーさんだろ
明日「トランスフォーマー ダークサイドムーン」が公開されます。
ということでその原作とも言える、トランスフォーマーの元祖シリーズである「G1シリーズ」を観賞しました。戦隊シリーズほどではないですが、作品の持ち味がそれぞれ違っています。
中でも和製G1と呼ばれる三つ(OVA含めれば四つ)の作品は、「勇者シリーズ」が出来上がるまでの過程を見ているようで、興味深く見れました。
ちなみに、日米(吹き替え)でだいぶストーリーに差ができている作品でもあります。
〇戦え!超生命体トランスフォーマー
記念すべき第1号作品。日常に見られるモノが変形するということで大人気なった作品。
ちなみに米と日本の放映順序は全く異なっており、時系列から言えば米の方が正しい様です。
また日米の差はこれだけでなく、人気の付き方も変わっています。
米の方は基本的にシリアス展開で、それは後の米シリーズも同様ですが、日本ではどうも違っていて、「高度なギャグアニメ」という扱いがされています。テンポが早すぎる、セリフ回しがおかしい、人間が強すぎる、等が原因に挙げられます。もちろんただ、それだけではなく、キメるところで決めるため、そのギャップが楽しく魅力的に感じるのもありますね。
〇戦え!超生命体トランスフォーマー2010
二作目。実は一作目との間に映画がありますが、そこで世代交代がなされます。その交代劇後の話がこの作品となっています。ただ…「老け顔」だったり髭が生えてたり、汚いところが大好きだったりと、いまいちキャラクターに魅力が感じられないのが、個人的な意見です。
しかし初代からのテンポは健在で、全く退屈させない内容は健在です。話も短いですし、映画も合わせて見るのもいいかもしれません。
〇トランスフォーマー ザヘッドマスターズ
三作目。そして和製トランスフォーマー一作目。よく海外派はこの作品を引き出して批判をしていますが、個人的には好きな作品ですね。というよりも日本の作品に慣れてたらいつものロボットアニメって感じです。海外TFの悪いところを改善するという目的を持って始まった作品で、確かに改善しているところもありますが、悪くなっているところもまた然り、なんですよね。これまでの大乱戦という戦闘シーンから一対一の日本らしい戦闘に変わっているのが評価の分かれるところです。また中盤からの総司令官、フォートレスマキシマスが異常に強く、カタルシスを感じさせるほど。それこそゴッドマーズやダンクーガを見る感じですかね(同じシナリオライター)。この爽快感がHMの魅力ですね。
〇トランスフォーマー 超神マスターフォース
四作目。この作品から急激に勇者シリーズ近くなっています(ファイバード、ダグオンなどと似ている)。これまで作画が酷かったのもありますが、格段に全体の作画がよくなります。また、シナリオもTFという括りに縛られず、日本らしい展開を見せています。特に十話前後で後の総司令官となるジンライが登場してからが面白くなります。敵も味方もキャラクターは多いですが、どのキャラも個性的で面白い。特に敵のボス、メガ様・ギガ様は自分の部下たちを「家族」扱いするほど部下思い。ブレも少なくどれもイイキャラに仕上がっていますね。最終決戦もかなり勇者しているので興味がある方は是非。
〇トランスフォーマーV
五作目。そして勇者シリーズ0作目という異名も持つ魁作。おそらく、和製トランスフォーマーの中でも最高の出来かと。あとZというOVAもありますがこれは…忘却しましょう。キャラは少なくなって、個性もいっそう強くなり、コメディ色も強くなりました。どこか海外TFを匂わせるものもありますね。コメディタッチの恐竜戦隊と言い、包容力と圧倒的な強さを兼ね備えたスターセイバーといい、中盤から終盤にかけての展開といい、やはり勇者を連想してしまいます(本来逆なんでしょうけど)。特に
最終決戦の展開は勇者ファン必見。田中秀幸氏の熱い演技が光るスターセイバーのカッコよさは凄まじいです。ただ、一つ注文付けるとすれば、やはり高レベルの作画のせいか、総集編の多さが群を抜いていることですかね。正直4分の1はそれですからね、いくらなんでも多すぎますよ。
と、まあこんな感じでしたね。どの作品も面白いです。
このシリーズを見るうちに知ったんですが、多くの派閥があるようでG1海外派、G1和製派、BF海外派、BF和製派、ユニクロン派、その他等いろいろあるようですね。ただ、持ち味が違うのだから無理に自分のTF感を押し付けないようにネ。と、ニコニコで見てたら和製の批判が目に余ったので言及しました。