●天装戦隊
肩書きがあれだな、五星戦隊にした方が…ってあるのか。そのうちややこしく感じる人も出てくるはず。
カードと連動した展開らしいけど…流行に乗るのが遅かったね。
○特徴・ストーリー
・変身するのが人間ではなく「護星」天使。その名の通り地球を守るのが使命。だから最初人間とのつながりはなるたけ排除しようとしていた。が、天知一家と触れ合ううちに人間も(積極的に)護ろうとするようになる。このあたりラスボス(予定)の「ブラジラ」さんとの大きな違いとなった。昭和ガメラと平成ガメラの違いみたいな感じか。
・敵組織が複数存在「した」。ボウケンジャーでは、敵の組織が三つあり同時に相手をするパターンだったが、今回は一つ一つつぶしていく展開となった。ちなみに組織が同時に地球に侵攻しないのは「ブラジラ」のせいだ。
・今作になってまた巨大ロボ戦がパワーアップしている。演出や山の大きさとかなかなか目を見張るものがある。前作のシンケンも凄かったが、無駄なCGを省いた分、最近にしては珍しく新鮮に感じられた。
○ゴセイジャー
見習い天使共。世間じゃドラクエⅨの影響と聞くが、最初の演出から見ても「素晴らしき哉、人生!」や石ノ森先生の「二級天使」の影響が強いと思われる。リーダーはその状況で決まるというがブルーやレッドが大方リーダーしているイメージが強い。問題提示→新しい解決策みたいな展開がほとんど。アクエリオンみたいだったな。年末の総集編が一番面白く感じられたのは俺だけだろうか。
ちなみに二作連続で十二体合体したのがやりすぎと感じたのか、今回のロボはわりとギミック少なめ。
・ゴセイレッド=アラタ…実質上のリーダーその一。スカイック族。ぼけーっとした印象を受けるが、努力や根性を主張するなかなかいいレッド。そのあたりが仲間がアラタに一目置く要因となっている。ただやっぱり新しいカードや武器のお世話になるのは如何なものかな(仕方ないが)。
・ゴセイピンク=エリ…スカイック族。異常な気分屋さん。そういえばケーキの回がフラッシュピンクとかぶってたな。
・ゴセイブラック=アグリ…ランディック族。見た目に反してパワータイプ。ほかのやつがポケーとしてるのにガチで相手をする苦労人。まともに相手にしちゃいかんよ。やっぱり名前ネタで農業関係の話が出たね、初っ端から。ネタは失笑モノだが、話自体は結構面白かった。
・ゴセイイエロー=モネ…ランディック族。イエローとブラックが兄弟というのはファイブマン以来。兄弟のつながりを利用したコンビネーションプレーの回もそこのオマージュか。もっともこっちは兄弟そろってプライドが高いが。
・ゴセイブルー=ハイド…シーイック族。ブルーはネタキャラ、空気と散々だが、今回は「どれでもある」リーダーキャラ。やばいな、可哀想なキャラにしか思えん…。
・ゴセイグリーン=マジス…シーイック族。仙ちゃんではない。最近は珍しい一話で消滅するタイプ。X1にしてもドラゴンにはてもグリーンは薄倖だな…(コサックも死んだしな)。
・ゴセイナイト…近年珍しい戦隊ではない味方キャラ。しかも元は巨大ロボ「ゴセイヘッダー」の一つグランディオンヘッダーだったのだが、一万年かけて突然変異したらしい。第二の敵組織「幽魔獣」の解放に伴い復活した。地球を守ることが最優先で、人間は害悪という思考はゴセイジャー達よりもハッキリとした思考であったが、実はそれは「元主(もとあるじ)」の性格を反映したものだった。しかし天知一家、特に望と触れ合うことで、その思想は変化していった。よくよく考えてみるとゴセイナイトにしてもブラジラにしても人間と触れ合わなかったから、あんな思想になったと思われる。人間とは接触しないという護星界の掟自体が今回の事件の発端と考えられるのではないか。
・データス…なんかこんなのゲーセンやスーパーで見たことあるよなあ…なあ!?とデザインの酷さを嘆いておく。巨大ロボになる回数も少なかったし…何だったんだろうなー。
・マスターヘッド…頼んだぞ…地球の子供たちよ…といつ言うのか楽しみにしてたがなかったね。なんか味方の親玉なのに見せ場がまるでないから、ゾフィやエルドランに見えるんだなー。(追記、最終回は活躍してましたね…あんまパッとしないが)
・天知秀一郎…親父。髭男爵。キャラが芸やってるときのまんま。何故彼にゴセイジャーであることをつたえないのか?何故嫁さんが電話越しだけで全く出ないのか?そのあたりは謎のままだね(どうでもいいけど)。実はマスターヘッドを通じて事情は知ったみたいだったがどの時点出だろうか?一番の問題なのだが…
・天知望…息子。ホームアローンに出てくるようなずいぶん聡い子供。同時に子供のくせに擦れている。絵がうまい。中盤からはゴセイナイトとの絡みが多い。なんかゴセイトイトとこいつを主役にして番組作った方が面白そうなんだけど…。
◎悪しき魂
ウィキからネーミングをそのまま頂戴。地球を激変させてしまうような連中をこう呼んでいるよう。
○ウォースター
戦隊最初期からあるような、宇宙からの侵略者たち。規模はそんな大したことない。
・惑星のモンス・ドレイク…序盤の親玉。ブラジラさんいわく「武力に頼りすぎ」だそうな。新ロボでやられた。
・流星のデレプタ…うーん幹部の中じゃ一番しぶとい奴だなこいつ。って程度。第一話でアラタをボコボコにしていたころが懐かしい。
・彗星のブレドラン…下記参照
○幽魔獣
地球から生まれた妖怪の類。幹部はおらずガオレンやターボのように随時怪人を発掘していた。
・ブロブの膜イン… 一番厄介な敵。軟化しては攻撃をかわし続ける鬼みたいな強さを凝っていたが…
・ビッグフットの筋グゴン…敵側にしては珍しく、幹部(膜イン)同士が仲が良くコンビネーションも抜群。単純に幹部の能力だけ考えたらこいつらが一番厄介かも。
・チュパカブラの武レドラン…下記参照
○マトリンティス
機械帝国。と、言ってもバラノイアのような快挙は成し得なかった。まあ成し遂げられても困るが。
・10サイのロボゴーグ…一番の知恵者。元人間という点でボウケンジャーの幹部リュウオーンと非常によく似ている。正直こいつのせいでブラジラが小物に感じてしまう。こいつが墓穴掘らなかったらどうなってたんだよブラジラさん…。
・エージェントのメタルA…強い幹部として登場し、何度もゴセイナイトと戦闘を繰り広げるが、ブレドRUNと何やらいかがわしげな関係となって、結局は…?
・サイボーグのブレドRUN…下記参照
○地球救星計画
救星主のブラジラ…ブレドランの正体。元はスカイック族の護星天使。実はこれまで3組織にいたのはそれぞれの特性を吸収するためだったのだ…!世界を救うのだ…!と颯爽登場したのはいいもののロボゴーグ閣下に記憶抜かれてる点で頼りないラスボスとなってしまった。戦隊では野心家のエリート幹部がボスの座にのし上がってもダメ、ということなのだろうか。その最期も実にあっさりとしたやられ方。もうひとひねりしたらいいキャラなんだが…。成長するラスボスのダークナイトをリスペクトすべきでしたね。
○総評
もうひと捻りほしかった戦隊。ブラジラが最初からラスボスになる予定だったならバケてたかも。心のどこかでブラジラさんに最後のサプライズ(奇跡)を起こすのを期待してたんだけどなー。
10点 中
6点